ウォルター・クレイン展に行ってきた

絵本はここから始まった ウォルター・クレインの本の仕事」展へ行ってきました。

ウォルター・クレイン(Walter Crane 1845-1915)は、19世紀後半にイギリスで活躍した現代の絵本の基礎を築いた重要な画家の一人であり、またウィリアム・モリスとともに、アーツ・アンド・クラフツ運動を推進したデザイナーとしても知られています。
(展覧会の図録より)

ものすごく面白かった。
大変、興奮しました。

ウォルター・クレインのほぼ全ての絵本とおもな挿絵本が展示されていました。

トイ・ブック

トイ・ブックという言葉、初めて聞きました。
トイ・ブック。ウォルター・クレインがかつやくしていたころの絵本の形態の一つ。8ページ-12ページ。サイズは現在の「こどものとも」の絵本などと同じぐらい。
ピクチャー・ブックという名称もあるが、それはトイ・ブックをいくつか合本にしたもの。

ウォルター・クレインが描いたトイ・ブックが展示されているわけですが、その展示のしかたに感銘を受けた。
絵本の、全ページが展示されているわけです。すごい。
ただし、ウォルター・クレインのころのトイ・ブックでは、片面印刷なので絵本として製本すると白紙のページがでます。
展示としては、壁に、白紙以外のページが順に貼られていて、見ていくことができます。
そんでもって、子供向けの絵本なので、本によっては簡単な英語だったりもするわけです。
絵を文とともに読み進めることができるんです。
といいつつ、簡単な英語でもすらすら読めないので、つかえつかえじっくり見て行ったわけです。

「この子豚ちゃん 市場へ行った」(This little pig went to market)、見ていてほんとに楽しい。
帰ってネットで調べると、Smithsonian Librariesで電子化されていました。
This little pig went to market

イギリス絵本留学滞在記(著:正置友子)

展覧会から帰ってきてから、図録のテキスト「ウォルター・クレインの絵本 ヴィクトリア時代に芸術と職人の技によって花開いた絵本文化」を執筆されてる正置友子さんの著書「イギリス絵本留学滞在記」を読みました。
54歳から60歳にかけて(1994年~2000年)、絵本研究のために渡ったイギリスへの留学について記されています。
一心に研究に打ち込みヴィクトリア朝時代のトイブックに関する博士論文を書き上げられています。
大家さんのジャッキーやローハンプトン大学大学院の学友、教授、研究者が紹介されています。

ウォルター・クレインの絵本が見られるサイト

The charming world of Walter Crane – Smithsonian Libraries Unbound Smithsonian Libraries Unbound
ウォルター・クレインの紹介。

Smithsonian LibraryのWalter Craneのページ。
Crane, Walter

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